オイルポンプ チェックバルブ擦り合わせ ハーレー エボリューション

少し古いハーレーのエンジンを見て、なんか大きなマイナスが記憶にある人もいるかもしれない。
これ、オイルポンプのバルブの蓋なのです。
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今回は4サイクルエンジンには必ず装着されているがほとんどの人が廃車まで気にもしない(←国産の場合)オイルポンプの話。
ハーレーではとても気にしないといけない箇所だったりする。

エンジン外に独立して設置されているギア式ポンプなどは絶滅・化石の部類に入る。エボリューションまでのオイルポンプはツインカムになるまでショベルヘッド後期からマイナーチェンジはうけつつもほぼ基本的に構造が変わらず21世紀直前まで使われた。長年のオーナーなので声を大きく叫ばせてもらう、実にアホとしかいいようの無いクソバカヤロウな部位である。ギア式なんか大っ嫌いだ。


ここは本当にめんどくさく神経を使う部位なので、できるだけ触らないで済むなら触りたくないんだけど、ブリーザーからオイル吹いてしまうようになったのでとうとう触る。実際に触りだすと構造や仕組み、各湯温でのバルブの動作など、メカニズムも知識での把握状態から完全にリアル把握・会得する。トラブルの発症は強制学習ともいえ、ありがたいやら面倒くさいやら。。

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構造は実に単純、対になったギアをまわしてそのギアの谷間に入り込んだオイルを圧送する。だがこの方式はスラスト側のクリアランス確保が実にシビア、ハーレーのエンジンの中でも最も繊細な箇所のひとつともいえる。とはいえ、いまどき(今の単車じゃないが)オイルポンプ組むなどに独特の無駄なエネルギーと神経を注がねばいけないとかいうのが少しアホらしい。

ちなみにオイルポンプはレースしてる人だと吐出量UP!だとかの強化オイルポンプとかつけた事ある人もいるかもしれないが、オイルポンプの仕事を増やせば増やすだけ駆動損失が発生する。ある回転数で必要な油圧と油量が得れているのに必要以上に圧送することはオイル通路やホース、各部に無駄なストレスをかけ馬力の損失を増やしているだけなのだが、強化と聞けばなんかすごいイイものという神話みたいなものに人間は弱い。本当は使用回転数での各部温度と油圧を測って平均数値を出し必要であれば馬力と相殺で油量を増やすのが正しいアプローチ。

国産ではアイシン精機がトロコイドで必要な時に最適な分だけ送ることができる可変吐出量のオイルポンプを実現して一般化してしまった。こんな夢みたいなものがそこらへんのどうでもいい車(どうでもいいわけじゃない、本人には大切な車だわな)にそーっと導入されている。やはりこういうトコは日本の超素晴らしいとこで世界はこういう地味で大革命にも等しい小さな機器で潤滑され平和にボケーっとすごしているのである。誰も気にしてもないし気づきもしないが。


ここは国産のような部品外して新しいガスケットつけて規定トルクで締めたらハイOK、というようなことをすると後でとんでもない地獄が待っている。


構造や仕組みなどを詳しく解説してたら日が暮れるので簡単に言えば

写真でいえばオイルタンクから自重落下したオイルがギアで上部へと圧送(組付け時にガスケット厚なども測定してスラスト最適値計算必須)
発生した油圧と実際に圧送された油がチェックバルブを物理的に押しあげる
油はリリーフバルブへと向かい、ここから各部へ回る(3ポートあり 油圧(回転数)で変化する)


今回油圧は正常値でオイルポンプ自体に問題は無い、だが始動時にブリーザーからのオイル噴射がひどくなった為で、停止時にオイルがエンジン内に入らないようにするチェックボールの密着不良を治すにはオイルポンプ本体を外さないといけないのでこういうめんどくさいことをしている。

外さければいけないのはしょうがないので、ついでに各部完全掃除と摺動部の傷のチェックも行う。
リリーフバルブも当たり前だが掃除して交換する。



さて、そのチェックボールとオイルポンプ本体の当たり面をどうやってすり合わせするかといえば

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こういうSSTを作る。こんなもの作って売ってくれればいいのだが市場に無い。なので新品のチェックバルブボールを金属棒に溶接する。ボール面をあらかじめグラインダーで6mmほどの平面を出せば真っ直ぐ出しやすい。シャフトは転がっていたシフトリンケージにつける、ローレットがあるので使いやすい。



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使うのはバルブのすり合わせと同じくバルブコンパウンド。



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こんな風にチェックバルブの座面に差し込んで、コンコン、ズリズリと何度もキレイになるまで擦り合わせを繰り返す。
書くまでもないが実際には本体を固定して上から両手で作業する。

荒目から細目にいって、手の感触でだいたいイイ感じになったかどうかわかる。バルブすり合わせ作業とほぼ同じだ。
最終的には光明丹でチェックしてもいいが奥まった箇所なので目視確認がしずらい(老眼) チェックバルブを組み付けてガソリン数CC、しばらくして漏れてないかという実際検証でのチェックでも良い。

これでまたしばらくはオイルドバドバから解放される。もちろん各スプリングを交換するのは言うまでもない。
リリーフバルブのスプリングはほとんど全体長の劣化はなかったが、チェックバルブのスプリングは4-5mmほど全長が短くなっていた。

本体の組付けは一番神経を使わないといけない箇所でもある。
恐ろしく低い締め付けトルクと固定する位置の塩梅がものすごく微妙。

ギア式はギアの懐に傷をつけてしまうと(オイル管理大事)油圧が低下してしまう。
気をつけないとオイルポンプボディ自体が傷だけで油圧低下してパーになる。
で、もちろん油圧があがらないまま走るとエンジン内全てがパーになる。

リリーフバルブのスプリングでは強化SPとかいう外品もあるが、3ポートの油圧での変化の仕組みをよく理解している人がちょっと考えると、おもいきりアサッテのアホなパーツだということもわかるかと思う。なんでもかんでも強化だとかスペシャルとかいうものが全て良いモノと思ってはいけない。アホで無意味な外品パーツは実は星の数ほどある。

乗ってりゃ現代と比較もしてしまい文句もいっぱい出るが、整備すりゃどんな年式でもずーっとドコドコと走ってくれる、それもまたハーレー。

終わってしまえばまぁなんのことはない。でもできれば何度も触りたくない箇所である。
記事にしてもひたすら地味で何の「へー」も発生しないお話でした。





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# by shonencamera | 2018-07-22 00:15 | 単車系 | Comments(0)

チン電 阪堺線 難波高島屋前までいったらスゴイ

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ちょっとゴニョゴニョとエレキをいじりたくて日本橋の共立エレにいって部品を買う、帰り際にフト見るとこんなポスターが貼ってあった。フムフム。

恵比須町で終点の阪堺線を難波まで伸ばしてトラムを呼ぼう、ということらしい。
パッと浮かぶだけでほぼ実現不可能99%と思うが、もし万が一実現したらすごいことだ。

今はもう日本橋もすっかり電気屋街ではなくなって、個性あふれるおっちゃん達がやっていたおもしろかった個人商店もほぼ淘汰されてしまい、なんかよーわからん多国籍なエリアという感じになってしまっている。ここはいったい何をメインに売っているエリアなんだ?ってのはもう皆目わからんようになって久しい。

町を歩くのは半分くらい中華だろうなぁ、とパッと見た瞬間に判別できる人々が多く見る。だいぶマシになってきたがそれでも一発でわかるのも人間の不思議。
不思議なのはわざわざ国を飛び出して旅行日数も限られているだろうのに、なんでわざわざこんなゴミゴミしたなんも見どころも無いようなただの町の商店街にゴロゴロを引っ張って半日~1日を費やすのか、その真意がよーわからん。

日本橋で売っているものはほとんどが中華で作られたものだし、自分の国で買ったほうが安かねーか?って思うんだけど、、なんかここにしか無いものや深い理由とかがあんだろねぇ。。

あとさ、ゴロゴロはお宿に置いて観光しようとか思わんのかな。ターミナルならわかるんだけど、あれ一日公道の荒い舗装路とかひっぱって歩いてたらさ、あの手のキャスターなんかほとんどプラスチックの安もんがついてるから、削れたりしていっぺんに悪くなるんよ。帰国時にはもう回らんようになってんじゃねーか。

まぁそんな心配なんかどーでもいいんだけど


トラムがもし難波まで走ってしまうことになったその時、もう外人は日本に飽きちゃって観光客がサッパリ激減してたりすんじゃねーかな。
で、だーれも乗ってないトラムがコトンコトンと走る。。。堺市、コレ、、いらんやん!って怒るだろうなぁ。。

これも要らぬ心配か。


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# by shonencamera | 2018-07-20 16:48 | プチ鉄 | Comments(0)


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