グレイベイビー 4x4

のたくらのたくらと仕事がなんとなくハカドラナイ、やらなくちゃ、終わらせなくちゃと思うと余計に歩みが鈍くなる。
そんなときはついつい増えてしまう「勝手に休憩タイム」は、逆になんか開放された休み時間みたいで楽しい。

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今回はローライフレックスの中でも可愛さでいえばナンバーワンのRolleiFlex 4x4 通称ベビーローライ 僕はグレイベイビーと呼ぶ方が好きなのでタイトルもそれでいってる。 正式名称はよくわかんない。みんな通称で呼んでるみたいである。

ちょっと写真好きとかカメラ好きならほとんどの人が知ってることは知ってるんだけど、フィルムサイズが日本じゃ絶版なのに高値維持は昔から変わらなくてみんな手が出せない。だけどローライ好きを自称するならどーんといってみよーということでだーいぶ昔に半分ジャンクって書いてたのを手に入れて飾ってた。なんせフィルムを入手するのがとってもメンドクサイので(ちょっと高いし)手にとって空シャッターを切ったり、ファインダーを覗いたりしてるだけで十分楽しめたから、あんまし撮った記憶がない。

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普通のローライと比べてみよう。比較ボディは2.8D、グレイベイビーがどんだけちっさいかよーくわかる。僕はチョロQとかが昔から好きなんだけどそれに通ずるような可愛らしさがある。

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ちっさくても全く手を抜いていない造りはファインダーもそうで、2.8や3.5をまるっきりそのまま縮小したファインダーはしっかりと正方形。しかしコンデンサーレンズのファインダーの見え具合に関してはさすがに少し見劣りはする。

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さて、絶版だと書いたフィルムだがネットの普及のおかげで通販というのが日常ユースに使えて便利な世の中になった。ネットでもベスト判フィルムを扱ってるトコは数えるほどしか無いのだけれど、個人輸入しか無いよりははるかにマシである。どのジャンルにも居る猛者どもは120ブローニーをカットする専用の治具を自作して巻き直しをしたりして使っているらしいが(価格的には一番安価にあがるのは魅力だが)、ミリ単位の精度を常に出さないといけない自作フィルムカッターなど、わりとええかげんな僕にはきっと作ることはできないだろうから考えもしてない。

現在のところ写真に写ってる「efke」や「MACO」が容易に入手できるベスト判フィルム。他にはカナダで通販してる「Bluefire Murano 160」というのがあるがまだお世話になっていない、中身はコダックのポートラかなにかの切り出し手工芸品のような感じだそうだ。ヤフオクでも個人輸入した人が送料や利益を上乗せして売っているのでとりあえず使ってみよう、遊んでみよう、という感じであれば入手は非常に楽になった。とはいえ普通のブローニーが1本300~500円で買えるのに、その倍以上は軽くするので勇気とお金と注文する瞬間だけパッパラパーになる頭の切り替えは必要である。

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キャンデーのように包まれた銀紙をパラリと開いてみると(ホントにああいうのに包まれてるのだ)出てくるのはかわいいフィルム。
輪ゴムはさすがに僕が巻いた。
実はこのフィルム、少し細工をしているのだ(ええかげんなわりには、凝るポイントには尋常ではないエネルギーを注いでしまう)。 
この種明かしはまた現像したらネタにしよう。

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フィルムも比較してみよう。大きさは一目瞭然、段違いの小ささ。
今ベビーローライとかに興味を持っている人にしか有効じゃないTIPSだが、実はこの2種類のフィルム、このままベビーローライに使えるかどうかというと、50/50なのだ。

その訳はスプールにある。今のベスト判フィルムにはプラスチックスプールを使用していて(写真のは金属スプールだ)、昔の金属スプールに比べると各部分が少しだけ太っている。その為にベビーローライに使うと太っちょがピチTを無理やり着てるようで見た目も不細工である上に非常にカメラにストレスがかかってしまうのだ。
デブっちょが無理に運動する時と同様に、巻き上げるごとにそのタイトさからくるストレスは巻上側にかかってしまい、フィルム後半から巻上が困難になってしまう。更に怖いのは巻上系からキュルキュル音がするような枯れたボディだったりすると内部のギアにも更に負荷がかかってしまい、最悪の場合内部巻上ギアやチャージリンク部分などが壊れてしまうこともある。内部部品は壊れたらもうスペアパーツというのは存在しないことを肝に命じておかないといけない。

よって、このフィルムを入手できたからといってただ喜んではいられないのである。やはりこういう絶版&ニッチな写真機を使おうと思うならお金よりも何よりも、こうなったら地獄の果てまでいってやるぜ~というアホ度が一番必要なのかもしれない。もちろん彼女や家族の理解など求めてはいけない、そんなのはインポッシブルの筆頭にあげられる項目だ。アホや、カメラチキガイ、オタク、キモイねん、などなど散々な返り討ちを食らうこと必須なので、そういう液体窒素かと思うほどの冷やかなレスポンスにも耐えれる屈強な心を持たないと、こういう手間や愛情を注がないと先ず撮影まで漕ぎ着けないような愛すべきアホなカメラとは付き合えない。

さて、フィルムの解決方法だが金属スプールを入手して巻き直しをするのが最善の方法だが、ひとつだけ手がある。生フィルム室は少しだけサイズに余裕があるのでそのまま使うとして、巻上側だけは絶対に金属スプールを使うことだ。これでタイトな分少々巻き上げに余分なトルクが必要になってしまうが、最後まで12枚キチンと撮影できる。手間をいとわずに生フィルムも金属スプールに巻きなおせば変なトルクのロスも無く実にスムースに巻き上がる極上の巻上感触を得ることができるだろう。そういうときに今までの苦労や苦しい道のりが報われるのである。ただしメカ関係はキチンとOHされていることが条件だ。いや、だましだまし使っていても「あぁ、OHすればもっと気持ちの良い操作感が味わえるのかぁ・・・」と思うこと必須だろう。

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小さいサイズのグレイベイビーだがフィルターは普通のBAY1(ベイワン)サイズ。これは一番ポピュラーなので手持ちの国産でも装着が可能である。常に人に優しく品行方正に生きていれば、こういうデッドストックの新品フィルターに遭遇する機会もカミサマが与えてくれるだろう。僕のカミサマは初詣や夏祭などその場その場で変わりまくるんだけど、いつもは当然八百万(やおよろず)の神さんである。インシャラー。

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フードもBAY1サイズだが、レンズの画角が違うので専用フードを奮発しよう。これもボディに合わせてグレイ色で、ケースまで色を揃えているあたりが本当にかわいい。僕は持っていないがフードに露出計がくっついたローライルクスというフードも存在する。収納時に露出計部分を折りたたんでフード内にスッポリ収められる設計には恐れ入る。ボディ同様に全てのアクセサリー類も非常に精度と質が高いのがマニア心を擽るローライさんなのである。
邪魔なのと少し程度が悪いので写真では外しているがストラップもグレイ色なのだ。ここまで全部揃うと非常に自己満足度が高くなる(マニア度も)。ただし他の舶来絶版モノ全てにいえるんだけど、あまりにも程度が良すぎると使うのが勿体無くなってしまい結局一度も外に持ち出せなかった...という事態に陥ってしまう。コレクターならイザ知らず、写真機は使ってこそナンボなので、大金持ちの人以外はそこそこ程度が良く使うのを躊躇しないくらいのモノを選ぶのがベストだ。

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レンズはシュナイダーのクセナー60mm/3.5 クセナーとはテッサータイプのシュナイダー名。先のボディ比較写真で写ってる2.8Dにはこの上位レンズであるクセノターが積んである。クセノターはガウスタイプの大口径レンズ。シュナイダーのレンズの名前は読みが非常にムツカシイ。クセナーもクスナーと言う人もいるし、クセノターもクセノタールと呼ぶ人半々だ。 ま、そんなのどっちゃでもいいんだけどね、ホントどーでもいい。

写りはその圧倒的に抜群の可愛らしさとは裏腹にそれほど特筆すべきものでは無い。フルサイズではローライに遠く及ばないYASHICAの4x4などの方が写りは良いらしい。 しかしポケットにも入ってしまうほどのコンパクトサイズながら質感や造りは兄貴分のローライフレックスと全く同様の質の高さ、緻密感はこのグレイベイビーだけであろう。

僕は前々からこのサイズでこの造りで、35mmフィルムを使用するボディを作れば爆発的ブームになると思うんだけど・・・と夢見ている。少なくとも日本国内ではかなりの台数売れると思う。今ならスクエアでやってくれるならデジタルでも良い。1000万画素で十分なのになぁ。もうどうしようもないローライ社はきっと誰も買わないような中判デジの開発を潔く捨てて、ネームを最大限利用して高品質で遊び心120%のデジ・フィルムカメラを作れば自立再建できると思うんだが。 デジの中身は日本のどこかのメーカーと仲良くなって日本に作らせればいい(ローライは作らないで欲しい(笑)) ボディとネームだけでいい。しかしFXやGXのような悲しくチープなボディだったらいらないなぁ。
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by shonencamera | 2011-02-06 11:30 | ローライフレックス | Comments(0)


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