オーディオテクニカ AT-MA2 小改良

動画での音声PCM別録音がきっかけで、少し音について作業の合間に勉強し直したり調べたりしているうちに、ふと思い出した。
そういえば、小型のマイクプリアンプを持っていたっけ、、、とガサゴソ探したのがオーディオテクニカのAT-MA2
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これ、マイクをひとつ接続でき、それをLINE信号のレベルまで増幅する、という超シンプルなものなんですが(今はどうだかわからないが)当時ではとにかくすごく音が良かった。
随分昔に買ったと思うのだがいまだに現役ラインナップしていた。オーディオテクニカのロゴがなんだかとても懐かしい。

これが見ての通りPCM-M10とそう変わらないほど小型軽量なので、これで外部マイクの信号をLINEレベルにあげればEOSやムービー機に入れる際の選択肢が増えるし、音声ノイズ的にもハンドリングがよくなるかもしんないなぁということ。少し調べたら色んなとこでよく似たことを考えてる人がいて参考にさせてもらった。

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基本的にこれはACアダプターでの駆動がデフォルト。購入したものの稼働させるのにACを探さなきゃいけないことが面倒でいつの間にかお蔵入りになっていた。
ここにDCの9Vを入れれば電池駆動のフィールド運用ができる、とは誰しも思うし、当時の僕にも教えてあげたい。
(ちなみにACアダプターは標準付属、また懐かしいトランス型の重いACアダプターなのです。さすがかどうかはわからんが音のオーディオテクニカ)


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で、シリコンハウス共立でパーツを買ってきた。四角い9V電池ボックスとEIAJ3のL型DCプラグ。両方で200円前後。
電源ケーブルをちゃんとしたケーブルに交換したくなるが、とりあえず買ったまま長さだけ調節してつけてみた。

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たったこれだけでACアダプターに縛られずフィールド運用が可能になる。インジケータも煌々ときちんと動作。
ゴムバンドでくくるか、ベリベリで本体とくっつけるとコンパクトに一体化して良いだろう。
消費電流が最大で30ミリアンペアなので計算では9V電池1個でもつけっぱなしでも丸一日は全く問題ないくらい持つはず、実際ではスペア最低数個持参するだろうから日をまたぐロングの撮影などでないかぎり大丈夫だろう。

さらに副産物としてDC駆動になるということは、音質面でノイズの要素が激減する、これは副産物というよりも主目的にしても良いかもしれない。


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ただ、内部結線作業をしているときにわかったのだが、内部基板上に何故か赤LEDがある。プラグインパワーをONにするとそれが律儀にも点灯する。バックパネルにはLED窓も無いので全く無駄に光っているわけで、しかもそのLEDも微弱だが電気を食っている。通常の赤LEDの最大許容電流値の半分と見積もっても10ミリアンペアくらいは流れているはず。これ、AC駆動ではどうでもいいといっていいほどの少ない消費電量だが、電池駆動では本体消費電通の10-30%以上となってしまい無視できない。除去してしまいたいがとってしまって良いのかどうかの判断知識が無い...。


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中身の肝のオペアンプはたぶんコレ、型式で調べてみると「オーディオ用二回路入りオペアンプ」というものらしい。どこかでこういうの見たことあるなぁ...と思ったら、PCオーディオのUSB-DACだ。その中でもこのオペアンプをエレパーツ屋で数種類買ってきてとっかえひっかえして音がどーのこーの、というのとほぼ同じような感じじゃないのかな。ここらへんが詳しくなればマイクアンプももっと好きなようにできたりするんだろうか。



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もうひとつAT-MA2で厄介なのがLINE出力がRCAしか無い点。ポータブル運用ではRCA-ミニプラグのケーブルを使うのが本筋。しかしこれがまた出先ではコード長いわニョキっと飛び出て邪魔でしょうがない。接続でいえば確実なんだけど。

運用ではカメラ使用かPCMレコーダーがほぼ100%。なので一番稼働するミニプラグ出力を増設。
これに短いケーブルでたとえばPCMレコーダーのLINE INや、カメラの外部端子にズドンと入れることができる。

加工といっても僕ができるレベルなので全然たいそうなものでも偉そうなものでもない。
場所を定め、バックパネルに穴を開け、数あるステレオミニジャック端子の中でちょうど良さげだと選んだシンプルなものを設置する。
ケースグラウンドなので絶縁タイプでなくともOKで、極普通のジャック端子で良い。パネル厚2mmまでOKの円筒形のボディがしっかりしているものを選んだ、お値段100円ちょっと。
AT-MA2でのこの箇所は非常にタイトなのでできるだけ直径の小さなジャックを選んだ方が設置しやすい。
LINE OUTと記載されている真下のプラスネジスペースを殺せば、下穴も開いているしちょうど良いミニジャック増設スペースとなるのだが、ここはケースグランドがリアパネル~基盤ともに共締めされている。別にアースを増やせば問題ないが、なんとなくオリジナル(もうすでにオリジナルではないが)を殺さずにこの位置に設置。


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これで後部へのケーブルや端子に関して出っ張りの限りなく少ないフィールド運用が可能になる。デフォで使えばいいじゃん、と思ったそれもそうなんだけど、屋内では何の問題も無く気にもならないことが、いざ出先で実践してみれば「う、、この数センチの出っ張り、めっちゃジャマじゃん!」とか、やってみて初めて気づくこととかあるのですわ。たとえばカメラでも(特にコンパクトカメラで)三脚に据えたら電池蓋が開閉できなくなって脱着しないと電池交換できないことに気づいたりとかね、そういう事例とニュアンスでいえば似ています。気にもならない人もいればそこが重要項目になってしまう人もいる、ただそういうことで誰に対しても有益で有効というものでもないのです。ただ自分の使い方に適したように工夫してそれが理想に近づいてくるということにものすごく満足感でヒタヒタになれる、とそういうことですね。

さあこれで録音方法の選択肢が増えました。MICレベルでそのまま繋いでもいいし、PCMレコーダーならLINEで繋いでも良いし、LINEレベルにあげた信号をEOSにぶち込めば(質的にはどうだかわからないが)ぱっと聞きは明らかにノイズが下がったクリアな音になる。一時期ホワイトノイズでわいわいしていた動画サイトのサー音(テープの時代はヒスノイズって言ってたけど今はなんていうんだろう)の件だが、プリアンプで増幅した信号をEOSのMIC端子に入れ、EOS側のマニュアルで最小レベルくらいで調節して同時録画するというのが解決策として流行っているようだ。オーディオ的には信号2回増幅となる禁じ手なれど実際問題として有効のようなので、EOSに使えばこれもそれと同等のものとなる。ビデオカメラの場合、上位機種では一般用でもMIC/LINEの切り替えができるボディもあるのでLINEで使った方が音としては良いんだろうな。手持ちで良い小型プリアンプがあるのであればボディ内蔵のちょっとしんどいプリアンプなどはキャンセルした方が良い音になるのは当然だ。


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最近のDSLR用に設計されたガンマイク(たとえばSHUREのVP83)では三段階のゲインスイッチがある。+20db上げれるってのがすごい使いやすそう。そのゲインUP/DOWNだけの中間アダプターとかあったら古いモデルでも有効利用できそうな気がするんだけど音的にはダメなのかね。

PCMレコーダーの内蔵プリアンプとどっちが良いか比較しても違いが繊細すぎて僕には正直あんましわかんないけど、マイクのゲインをAT-MA2側でヘッドホンでモニターしながらある程度ギリギリまで最初の基準値を上げることができ、そのしっかりした強い信号を増幅したLINEで安定して記録できる、というのは音的にはすごくありがたい。何故これを今まで思いつかなかったのかと勿体無く死蔵していた自分の頭の錆付き具合が情けない。

ここんとこPC仕事作業がずーっと続くのだが、合間合間でずいぶんと離れて久しいオーディオや音系に首を突っ込んでは「へー、今そうなってんの?!」とか驚きの連発である。その中の新しい知識をどういうふうに自分の仕事や楽しみの為に運用したり、グレードアップできるかなぁというのが少し楽しくなってきた。特にマイク系は今まで全くといっていいほど無頓着で、内蔵はイヤだけど本格的にすごいホワホワつけたりするのも目立つしなんだかなぁ~とかという限りなく素人に近いレベルでしか考えてなかった。高価なものでなくともキチンと仕組みや道理を勉強して理屈を知り、今あるモノや少し足してクオリティが少しでも高くなるような自分なりの何かを考えてみたい。そういうのを頭の中でずーっとアレコレ考えるのはメッチャクチャ楽しい。今回のDC電源やミニジャック追加だとか、とても些細な改造だけど圧倒的に便利になるし、買い物や作業自体も煮詰まって全然進まない仕事の息抜きになってとても楽しいのだ。







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# by shonencamera | 2017-10-25 19:24 | アクセサリー系 | Comments(0)

NISSIN PS8 壊れ方がちょっとイラッとくる故障

モノはいつか壊れる、それは仕方ない。
プロ機だとかプロ仕様という前提のものが壊れるというのも、経年やたまたまそういう状況になっただとか、いろいろな理由で発生するだろうが、だが何がどうあれプロ仕様をうたっている機材が壊れたらメーカーや設計者の恥だろうし、もし僕が担当者だったら出してから何年たっていても、もしトラブル報告聞いたら冷や汗が出る。

今回壊れたのはニッシンのパワーパックPS8、こういうたぐいのもので壊れるといったら、昇圧回路がどうにかなって内部発熱や煙が出ただとか(本気でご臨終)、あるいは満電圧でも一切ウントモスントモ言わない、というどっちにしてもどうしようもないご臨終という状態の、ほぼどっちかしかない。こういう場合使用年数によって経年劣化というのもあるし償却したと捉えるときも多いのだが。。。

だがしかし、PS8は物理的な骨格部分が壊れたのだ。それは買った当初になーーんとなく嫌な予感がしていた箇所で、ああ、やっぱりそんな感じできましたか・・・と呆れる壊れ方をしたので怒りも呆れも半々込めてご紹介しよう。

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こんな機材は使っているヤツが限られているので本体の紹介だとかは無し、いきなり内部写真だが、ニッ水(カートリッジ式)電池室のメインロックの爪がぶっ壊れていたようなのだ。というのも、通常純正の大きなオムツのような不細工なソフトカバーで持ち運びするのだが、それから取り出して明日の撮影の為に充電しとこうと思ったら、なんか電池が飛び出てて「あれ?なんで?」と思ったのが気付いた最初だ(この時点で、なんか嫌なことが起こったなと判断する)。

この電池自体も昔のようにラジコンカー用のバッテリーパックを使えるようにしときゃぁ現場で回路以外の何がどうなったってなんとかなるのに(←これ、めちゃくちゃ大事なポイントなんだよ)カッコつけて独自の変形カートリッジ式にするなど本当に無駄で要らぬことをしててね、それを本体に固定するのにこのぶっ壊れたメインロックがバッテリーに自動で「カチャ!」っとロックをかけるという仕組みなんだが、そもそもこれの強度が足りぬか経年でモロクなる素材で自然崩壊したということだ。外部接触や物理的な接触でこんな崩壊の仕方はしない、このロックの箇所は出っ張りが無いし外部からヒットした痕跡も側には残っていないし、バッグの中の位置は決まっているので当てて壊そうと思っても不可能だからだ。

PS8の前のパワーパックがまぁ昔ながらの無骨さで、それを一新しようと思ったのだろうが、たかが数年で電池をきっちりと固定する、という大基本的で根本的な部品が壊れるなどは「どこがプロ仕様なんだ?」と論外でアホとしか言いようがない。電池を引き抜いて降ってみると破片がカランカラン~と鳴って落ちてきた。

高い金出して買った客の方が何故か恥ずかしくなってしまう瞬間である。

このロックが壊れると、底部のホンの数ミリの角っこのスライド蓋でなんとか装着位置状態を維持できる。だが、かろうじてだ。メインロックが効かない状態で、たすきがけにして走れば、着地の慣性で重いニッ水電池に加速度がついて底部スライドが吹っ飛んでしまうだろう。そうすると内部にはイジェクトしやすいようにバネがついているのでテープかなにかでぐるぐるまきにしないと電源が装着できなくなるのだ。なんて設計だろう。

さらに、そのメインロックのリターンスプリングが内部にビヨヨヨーンと飛び出てしまって、それが邪魔をして電池カートリッジを中に入れることすらできない。つまり寸法的に1mm前後のスプリング(張力で少し増えているが)のクリアランスも無いというかなりタイトな内部か)写真ではそのスプリングの飛び出てしまった一端をなんとかこじてほじって電池室外においやって(電池室と外側の間に、ロックがスライドする空間室がある)、電池はかろうじて出し入れできるようにした。これ、現場でもしそうなってしまったら今までに感じたことが無いくらい怒り狂っているに違いない。(ほら、昔の方式であるコネクター式で電池パックを人力で電池室に入れるというのがどれほど現場で良いか想像できるだろう)

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世の中のいろんなものがスマートでデザイン性が溢れるものになって、それはそれですごく良いことだし時代なんだけど、別にこんなパワーパックなんかスタイリッシュにしようがどーでもよくねーか? なんでこんなパワーパックという一部の限られた人間しか使わないものに、カートリッジ式でオートロックの電池、しかも専用設計、そんなものが要るのだ。こんな設計に人件費使ったりしてんだったら、側がちょっとでかくなっても構わないからさ、内部の出力、2系統独立してちゃんと作れよ。なんで2個出力口あるのに実は並列でただ2つ目の出口つくっただけなんすよ、なので充電倍かかるよ、とかマジアホかと思う。中華パワーパックでも2系統独立だぜ。

しかもそのデザインやカートリッジ式だとか、設計者の根性賜物も、買って数年でこんな感じで大事な部分が自己崩壊するのだから、ほんっっとに根本的にものづくりの思想がやっぱりおかしい、わかってない、と感じてしまう。

いいのを作る、作りたいというのは当然持っていないといけない性根なんだが、そんなものはどんな仕事してようが誰しも大小あれど持っている当然のものだ(もし無かったらそいつは本気でどうしようもない) その過程で仕事って対象者に対してずっと満足してもらうことを目標にするのも、それもどんな仕事であれ当たり前のことで当然だろう。PS8であればこれを使っている人がずーっとこれをいつでもどこでも、当たり前に稼働して、無事に撮影を終えて帰ってこれる、というそういう根本のところでの想像力の欠落だろう。高価で数百馬力のカッコイイスポーツカーでも、エンコして動かなくなったらタダの邪魔な鉄のシケインにしかならないのと同じだ。

このPS8の設計者はマスターベーションの設計で自己満足などせず、何がどうあろうが、満身創痍になろうが、外部電源の役目は果たして無事に撮影が終わることができるという基本の基本をもう一度考えなければいけない。カートリッジ式だとか専用電池だとか、前にもストロボ本体のカートリッジ式単3ホルダーが統一されていないことも書いたが、次もし新PS8出す時にしれーっとまた新しい専用設計の電池とかにしたらマジぶっ殺したくなるだろう。もうホントに自分勝手な専用設計の乱発、勘弁してくれ。

新しく出るとかのNEWマシンガンストロボも、まさかのグリップストロボ型のようだし、そういうのも含めて考えると、どうもニッシンは他に無いすごいモノを持っているのに、その武器の使い方のベクトルがものすごく「...え?マジすか?」という点を感じる。ユーザーが望んでいるものを認識していないような感じがする。アートシーンであればパンキッシュ前衛的でムーブメントをつくるか?!と喝采も浴びる可能性もあろうが、ストロボの昇圧機器なんだからトラッドでいいんだよ、トラッドで。壊れないのが一番なんだ。

これが撮影の前日にわかって「うぉ~~~!!!!」とテープでぐるぐる巻にして準備したが、その撮影も台風のせいで当日に順延決定となってなんだかプシューっと気が抜けてしまい、もうニッシンに怒る気もなくなった。

でも、同時に今の時点では前まではずっと持っていた期待もしなくなった(もし僕だったらこっちの方が嫌、人にこんなこと思われるのは恥以外のナニモノでもない)。たぶんこれを修理に出しても、あのロック箇所の素材変更もしないんじゃないかな。なんかそんな感じがしてしょうがないわ。最近ニッシンもワイヤレスとかばっかりだもんね。売れないと商売にならんししょうがないけど、ワイヤレスのシューベースや本体とかの素材も、おんなじように数年で割れたり、どっかぶっ壊れるんじゃねーかとちょと怖くなる。






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# by shonencamera | 2017-10-24 18:56 | アクセサリー系 | Comments(11)


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世の中のとても面倒くさい仕様..
at 2017-11-29 01:59

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