キャップの話 1
前にOLYMPUSの12-40/2.8PROレンズの前キャップがクソだと書いた。
コレを作った間抜けが世間に与えた逆功績は大きいかもしれない。真ん中しかつまめない、というのがこれほど人間にストレスを与えるのか、というものすごい地味で無駄な発見だ。
ほとんどの人が62mm系のキャップを買い足す、というアクセ界への経済効果も売れた分だけあったであろう。もしそれが62mmのEシリーズのキャップの在庫過多をなんとかしようという悪い意図からだとしたら、そいつは天才的なワルである。
昔はこういう風にフード無しで、円形の外側に2つ設けられたつまみを文字通りつまんで脱着するというのがデフォルトであった。
カパンっ、とこーいう感じね。
特に何も感じなかった、というよりキャップが進化するなど凡人には考えもしなかった。
ズームレンズ用にと花型フードが目立ちはじめた頃に、花型フードを付けたまんまでは今までのような外側のみキャップでは脱着が非常にやりにくいということで、僕の記憶ではタムロンが初めてこの真中ツマミが付いたキャップを出したと思う。
これを初めて摘んだときは、テンサイちゃうか・・・これ気がついたヤツ!!と感動したものだ。
そして各社がそれを認めてどんどんWつまみキャップを採用する中、最後まで旧型キャップを死守していたCanonもいつの間にかWつまみキャップになり、ほぼ世界がそれをデフォルトと認めた現代・・・
まさか外側つまみを無くす発想のキャップがこの21世紀の世に放たれたことに大いに驚いたのが、OLYMPUSの12-40/2.8PROの前キャップだ。試験的にユーザーのストレス度を測る為だとか、わかっててやったんですよ、イライラするでしょ?うふふ。というわけでもない。
高級レンズなので高級に仕上げてみました、という意図で標準装備された自信満々のマジで作った写真機材の歴史に残るアホキャップと言えよう。
逆にこのキャップに疑問を抱かない人も当然居て、それは写真や機材に触れ始めた時期がわりと最近という判断材料になる。つまり花型フードが当たり前で、どこのメーカーも全て真ん中もつまめるWつまみキャップになってから始めた人などは特にストレスを感じないのかもしれない。
ストレスを感じるから、感じないよ、どっちが良い悪いではない。全く関係ない。
キャップというのは外側のつまみをなくしてしまうと、ただそれだけでものすごくムカつくんだ....という誰も想像もしなかったことを、何十年もカメラを作り続けてきたOLYMPUSは無駄に全世界に知らしめたのである。
by shonencamera
| 2015-04-18 18:17
| OLYMPUS
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